スマホ決済、する人しない人

約3割の人がスマホ決済を利用している

こちらの「2020年1月 スマートフォン決済利用動向調査」によれば、
「スマホ決済」は14.3%から29.6%と、
6か月前の2019年7月の調査結果から
15.3ポイント増加しているのだそうです。

また、QRコード決済の認知・利用状況を
ファネル分析で見ると
「認知」は91.0%、
「内容理解」は61.7%、
「利用経験」は33.6%
という数字になっているようです。

全く知らないという人は全体の1割。
9割の人が「認知」があって、
細かい違いを無視してざっくりいうと、
「知ってるけど内容よくわからないから使ってない」って人、
「内容はわかっているけど使ってない」っていう人、
「使っている」っていう人
に3分割されている感じでしょうか。

皆さんはスマホ決済、利用していますか?

私がスマホ決済する人になったプロセス

私はと言えば、結構スマホ決済、「使っている」人です。

でも、一昨年の年末のpaypay祭りの頃は
周りに祭りに乗っている人がいても全く興味がありませんでした。

「なんか、セキュリティ心配!」とか、
「スマホ落としたらどうするのよ?」とか、
「還元につられて無駄な買い物するだけじゃないかな」とか
「やっぱり現金で払うのが一番確かよね」とか
そんな風に思っていたと思います。
「内容はわかっているけど使ってない」って人 だったわけです。

それがスマホ決済「使っている」って人に変わった大きなきっかけは
我が家の食料・日用品の一番の調達先の
OKストアでスマホ決済が始まったことでした。

最初はLINEpay
次にpaypay
そして今は楽天pay

OKストアでの買い物が
ポイント還元キャンペーンの対象になった順番で
次々スマホ決済を取り入れていきました。

それぞれ、
LINEpay
   ⇒スマホかDoCoMoからLINEモバイルに変えていた。
paypay
   ⇒LOHACOを時々利用する。ヤフーカードも持っている。
楽天pay
  ⇒楽天市場、楽天トラベルを利用することがあるので楽天カードは持っている。

というように、取り入れやすい背景がありましたが、
「OKストアで使えてポイント還元される」がなければ
アプリを入れて登録するという行動まで行かなかったと思います。

OKストアでスマホ決済を使い慣れてくると、
コンビニでも使うようになりました。

そうなると、suicaも機械で現金入れてチャージするのが
めんどくさいなと思うようになって、
モバイルsuicaに移行。

さらに10月の増税後は近所の八百屋さんでも
キャッシュレス5パーセント還元を打ち出し、
レジが現金でもクレジットでも簡単にセルフで支払いできるシステムに変わると
「白菜やネギの買い物にもクレジットカード決済」という状態に。

ふと気づくと、
お財布からお金を出す機会がめっきり減ってきましたし、
財布も長財布から3つ折りのミニ財布に変わりました。

前は「スマホ落としたらどうするのよ?」って思っていたはずなのに、
今では「財布落とすほうがすぐ使われちゃうから危ない」って
思うようになりました。

短期間の間にこれだけキャッシュレスな生活に変化するとは
思ってもみなかったので自分でもびっくりです。

以上が1人の消費者である私が
「スマホ決済」を使うように行動変容したN=1の文脈です。

昨年はこういう変化を経験した人は多いのではないかと思います。

これからスマホ決済はどこまで普及するのか?

スマホ決済の普及は
初期採用者層(イノベーターとそれに続くアーリーアダプター)だけが
ポイント還元のメリットを享受していた段階からキャズムを超えて
アーリーマジョリティの層にも広がってきた段階かと思います。

けん引役はやはりpaypayでしょうね。
2月からも40%還元の派手なキャンペーンを打ち出していますが、
それよりもマジョリティ層への普及を推進していくドライブとして注目したいのが
請求書払いの対応支払い先の拡大です。
216地方公共団体等の公共料金支払いの内容を見ると
地域によっては固定資産税や国民健康保険料、
学校の給食費といったところまで支払い可能になっています。

今のところ人口の多い大都市圏は含まれていないように見受けられますが、
対象地域に住む人たちにとってはかなりインパクトがあると思います。

どうしても支払わなければいけない公共料金系の支払いを
paypayで支払えば0.5%のポイントが付くとなれば
「なんとペイって訳わかんないよね」とか
「やっぱり現金がいちばんだよ」とか
言って、還元キャンペーンではなびかなかったシニア層も
行動変容する可能性が高いのではないかと。

一方スマホ決済は
使うとリアルタイムで財布からお金が減っていく現金での買い物と違って、
きちんと出金の管理をする意識がないと問題が生じます。

1月25日付の日経に『スマホ決済、気づけば借金 若者に多重債務リスク』
という記事も掲載されていましたが、
少額の決済も積もれば自己破産にまで至る危険性を秘めています。

本人の問題はもちろんあるでしょうが、
今後「スマホ決済」が社会で健全に普及していくためには
不幸な多重債務者を増やさないような
何らかのガードレールづくりというか、
企業の社会的責任というものも
当然意識されるべきだと思います。

キャッシュレス化した今の時代に合った形での子どもの金銭教育というのも重要性が増すのではないでしょうか。

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