話し合いの場づくりで大切な“OARR(オール)”

オールがないとゴールに向かって漕ぎ出せない
隅田川の風物詩ともなっていた『早慶レガッタ』ですが、昨年はコロナ禍で開催が中止されていました。
今年は無観客オンライン開催ということで、今週末4月18日(日)に開催されます。
当日はオンライン・インタビューの仕事が入っているのですが、ちょうどメインレースの時間帯は休憩時間なのでライブで観戦できそうです!
さて、レガッタでは息の合った一糸乱れぬオール捌きが見所ですが、話し合いの場でもオールが大切ですよ、という話を今日はしたいと思います。
オール(櫂)は英語で“OAR”ですが、ファシリテーションで重視すべきオールは“OARR”になります。
“O”、“A”の後に“R”が2個続きます。
●“O”⇒Outcome(求める成果、目的とゴール)
●“A”⇒Agenda(議題、大まかなスケジュール)
●“R”⇒Role(その場を構成する各自の役割)
●“R”⇒Rule(参加にあたっての約束ごと)
ファシリテーションを学び出した頃、『OARR(オール)が大切』という話を初めて聞いた時には「ふーん、そういうごろ合わせなのね」ぐらいにしか思わなかったのですが、いろいろな場の経験を重ねるうちに、その重要性が実感をもって理解できるようになりました。
この“OARR(オール)”が参加者と共有されないまま進行されると、会議やワークショップは必ずと言っていいほど方向性を見失い、「いったい何のための場だったんだろう?」ということになりがちです。
冒頭に明示し参加者と共有しておくべき要素を“OARR(オール)”という覚えやすく、思い出しやすい4文字に集約させたのは世界中の話し合いの質の向上に貢献する素晴らしいアイデアだと思います。
※アイデアの主はデビッド・シベッツさんというアメリカのコンサルタントの方のようです。